2011年9月
取材した時にパラでGPS情報と画音を記録できるカメラを作ってみました
ちょっと面白いものを作ってみました。
GPS情報を同時に記録できるカメラです。
放送業務用のカメラであれば、ほとんどの機種に装備されている DC12V出力コネクターと、ウルトラライト用のコネクターに接続して使います。
収録時にライトが点灯する設定にすると、シャッターボタンに連動して固定焦点の映像と音声、GPS情報を内蔵のMicro SD カードに記録します。(1GBで約1時間の記録が可能です)
Micro SD カードを、インターネットに接続された PC上の 専用のアプリケーションで再生すると、下の画面キャプチャーのように、収録された映像に同期して、地図上にその場所が表示されます。
下の画面は、5月の中頃に東日本大震災で被災した東松島近辺を移動しながら収録したものです。
地図の部分は、航空写真に切り替えることも出来、震災の直後は、被災前の状況を確認できました。
なぜ、このようなものを作ったのか?
実は、1994年頃、フジテレビのニュースシステムにかかわっていたとき、その前年に発生した北海道南西沖地震をヘリから取材した素材が 「どこを撮影しているかわからないから」 使えなかった・・・と言う話を聞き、当時メタデータの利用が取沙汰されていた事もあり、ずっと頭に残っていました。
今年の初めに知り合いから 本機の元になった GPSレコーダーを紹介され、越年の課題の一つが晴らせ、お役に立つかも・・・と考え、実際の収録現場で使えるよう、カメラでの収録に連動するよう、改造していました。
この GPSレコーダーは、単4バッテリー 2本か、外部からの 3.3Vで動作する仕様でしたが、プロ用のカメラに直接つないで使えるよう、12V対応とし、また、収録に連動するよう、バッテリースペースに DC-DCコンバーターと制御用のマイコンを組み込んでいます。
報道取材でも、取材に専念するあまり、収録場所が特定できないことがあると思いますし、空撮などではなおさら位置確認が難しいと思います。 このシステムを使うと、収録素材の実時間タイムコードをもとに、PC上のアプリを操作し、その時刻の映像を再生すると、Google Map の地図または写真が表示され、GPSの精度範囲で場所を特定できます。
さて、これ、使ってみたい!とおっしゃる方は、http://i-2.jp/contact/ の お問い合わせメールフォームで連絡いただければ、お貸しできる期間などを含め、調整させていただきたいと思います。